社員のやる気を引き出す経営者の手法とは
「社員が一生懸命働かない会社の要因は、八割が経営者にある。
社員が怠けるのは社長の責任だ!」
これは、日本電産社長の永守重信の言葉です。
経営者にとって、かなり厳しい言葉ですね。
社長の永守さんは、
「社員が怠けてやる気がない要因の八割は、経営者にある」
「だから、できない社員だからという理由でクビを切るべきではなく、
本来辞めていかなければならないのは経営者だ」
と言います。
本人がそう言うだけあって、日本電産の社員たちは、やる気の多い人が多いようです。
永守さんといえば、「M&Aの神様」と言われることもありますが、
企業を買収してもリストラはしないそうです。
もともと他の企業であったとしても、
その社員を信じ、その社員の仕事、生活を守る!
そういった社長の強い想い、決断が、社員の心に響いて、
社員のやる気を生み出している要因の一つかも知れませんね。
一方、
「リストラをしない!」という経営方針の永守社長とは対照的なのが、
リストラをおこなって、日産自動車の経営危機を立て直したカルロス・ゴーンCEO。
彼のリバイバルプランにより、
人員削減がおこなわれたが、結果的には社員の士気を高めました。
もちろん、ゴーン氏は士気を高めるためだけに人員削減をしたわけではありません。
経営上、仕方のない手段だったのかも知れませんが、
リストラされた社員にとっては厳しい選択でした。
日産自動車でリストラがあったとき、
残った社員さんは
「自分もリストラされないように」
と以前より、やる気を出して仕事に取り組み始めた方もいてることでしょう。
このように、社員たちに完全雇用による安心感を与えてやる気を起こる例と
人員削減によって危機感を与えてやる気が起こる例があります。
どうしてこのような例を挙げたかというと、
この例は、
「脳は快楽を求めて痛みを避ける」
という基本的な脳のプログラムが関係しているからです。
ここでいう快楽とは、喜びや幸福感、安心感などです。
痛みとは、不安感や危機感などです。
脳は、思考や行動をとるときに、
快楽を求めるのか、痛みを避けるのか、で最大限働きます。
快楽か?痛みか?
あなたは、社員にどちらの手法でやる気にさせていますか?
あなたは、快楽と痛み、
どちらを感じた方がよりやる気が出て、動き出したくなるでしょうか?
メンタルコーチングでは、この脳の基本プログラムである
「快楽と痛みの原則」を用いて、
クライアントさんのモチベーションの向上や行動の実行に活用しています。
あなたも周囲の人に動いてもらいたいとき、
この原則を意識してやる気にさせてみてはいかがでしょうか?
本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。