将来の危機感があるかないかで差が生まれる

おはようございます。

ビジネスメンタルコーチの高杉勇成です。

 

今日は、ドトールコーヒー名誉会長の鳥羽博道さんの話です。

あなたは今の事業に危機感を持っていますか？

 

 

鳥羽さんから学ぶ

「将来への危機感があるかないかで差が生まれる」

という話をお届けします。

 

コーヒーカフェ業界では、

スターバックスの次に売上を上げているドトールコーヒー。

どうやって今のドトールのスタイルを作り出したのでしょうか？

 

 

 

そのスタイルを思い付く前、

当時、コーヒーの価格が１杯３０円で、ラーメンも３０円。

コーヒーが４０円に値上げするとラーメンも４０円になり、

ずっとラーメンと同じ価格だったそうです。

 

人件費や家賃、ありとあらゆるものが値上げされ、

コーヒーも値上げするのがが当たり前の時期でした。

 

ただ、値上げをしていくうちに、

「お客様がその値上げした金額を受け入れない時期がやって来る」

と鳥羽さんは考えました。

 

そして、

「自分たちがコーヒーなどの資材を卸している喫茶業界はどうなるんだろう？」

と危機感を持ち始めました。

 

そんなときに、

ちょうどコーヒー業界のヨーロッパツアーが初めて行なわれ、

約３０社が参加し、鳥羽さんも参加したそうです。

 

 

ツアー先で、

パリのルーブル美術館近くのサントノーレという通りを一人で歩いているとき、

サラリーマンの方が地下鉄からどんどん出て来て喫茶店に入っていく光景を目にし、

一緒に入ってみたそうです。

 

すると、、、

 

皆がコーヒーを立って飲んでいました。

 

当時、日本では立って飲んだり食べたりしたら、

母親が子どものお尻をひっぱたくくらい行儀の悪いことだとされていた時代なので、

「どうして立って飲んでいるんだろう？」

と鳥羽さんは不思議に感じていました。

 

そして、調べてみると

立って飲むと５０円、

座って飲むと１００円、

テラスで飲むと１５０円、

と価格が違うことが分かりました。

 

そのときに、

「なるほど！最終的に来る喫茶店の形態はこれだ！」

と心の中で叫んだそうです。

 

いかがでしょうか？

 

 

 

これが、今のドトールのスタイルを作り出したキッカケだったんですね。

 

このツアーは、コーヒー業界の約３０社が参加していて、

鳥羽さんと同じ体験をしているにも関わらず、

ヒントを得、活かして大成功をしたのは、鳥羽さんのみ。

何か秘密がありそうですね。

 

それについて鳥羽さんは、こんなコメントを残しています。

 

「将来の喫茶業がどうなるだろうかという危機感を持っている人と、

コーヒーが値上げしていくのは当たり前だと考える人の差がそこにはあった。」

 

「関心があると見えるんです。

関心のないものは、見ているんだけれども見ていない。

目には入っているけれど見えていない。ということだと思います。」

 

このコメントは、脳の原則を見事に捉えています。

 

目に見える情報は無数にありすぎるので、

脳は、それを全部処理することができません。

なので、焦点を当てた情報を取り入れるようになるんです。

 

鳥羽さんは、

「喫茶業を衰退させないためにどうするべきか？」

「お客様が喫茶店をより利用するためには何が必要か？」

 

というような質問を抱いて焦点を当てていたからこそ、ヒントを得たのでしょう。

 

一方、他の参加者は、

「ヨーロッパのコーヒーの値段はいくらぐらいなのか？」

というような質問を抱いていただけだったかも知れませんし、

「ヨーロッパを楽しもう！」

と個人的な道楽だけで参加していただけかも知れません。

 

後者を否定する訳ではなく、何を伝えたいかというと

脳は、焦点を当てた情報を取り込んでいるということです。

 

あなたは今、何に焦点を当てていますか？

 

 

求めるものに焦点を当てて、必要な情報を取り入んでいきましょう！