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奇跡の再生術!売上を上げ続けた「1%の決断」とは?

高杉勇成
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高杉勇成
起業家だった友人の自殺をキッカケにNLP心理学やコーチングなどを活かし、起業家の事業と心をサポートする起業家パートナーとして活動しています。

おはようございます!

ビジネスメンタルコーチの高杉勇成です。

 

あなたは、「タオル」にこだわりがありますか?

 

 

 

「安ければ何でもいい」

「デザインで選ぶ」

「肌触りが良いもの」

「吸収性が良いもの」

「速乾性があるもの」など、

人によって、いろいろなこだわりがあることでしょう。

 

もしかしたら「特にないよ」という方が一番多いかも知れませんね。

 

 

ちなみに私は、デザインがシンプルで肌触りと吸収性が良いものです。

 

以前、肌触りがもの凄〜くいいタオルがあったので、

お風呂のあとの身体を拭くのに使っていたのですが、

あまりにも吸収性が悪く何度も何度も拭かないといけないので、

使い勝手が悪く、私にとって吸収性はタオルの必須条件になりました。

 

 その後、

私のタオルへのこだわり(デザインがシンプルで肌触りがよく、吸収性が良い)を

満たしてくれる素晴らしいタオルを見つけました。

 

 

今日は、なぜタオルの話をしているかというと、

私が愛用している素晴らしいタオルを作っている中小企業なのですが、

その会社は、どん底の状態から奇跡の再生を果たしたので、その話をしたいと思います。

 

その会社は、愛媛県今治市にある池内タオル(IKEUCHI ORGANIC株式会社)で

社長は池内計司さんです。

 

今治市は、日本一のタオル産地で今治タオルが全国的に有名です。

街には世界で唯一のタオルをテーマにした「ICHIHIRO」という美術館まである

というから驚きです!

そんなタオルの街に池内タオルがあります。

 

 

創業は1953年。

池内タオルは品質にこだわっています。

 

まず、柔らかさ。

その秘密は糸にあります。

池内タオルで使用するのは、Yシャツの生地で使われる細い糸。

通常の糸と比べると柔らかいが、強度が弱く、このままでは織りづらいそうです。

 

そこで、糸を2本合わせて、強度を上げながらも柔らかさをキープするという工夫をしています。

 

さらに、

タオル表面にあるループと呼ばれる起毛部分を従来の2倍の長さにしています。

これによって吸収力も格段に上げています。

 

この肌触りと吸収力が評価され、

ある病院では、新生児用のシーツを全て池内タオルを使用しているところもあるそうです。

 

 

池内タオルには強力なブランド力があります。

その名も「風で織るタオル」

 

池内タオルは、2002年から自社の使用電力を100%風力発電に切り替え、

その取り組みをブランド化してきました。

しかし、自社で風力発電所を持っているわけではありません。

 

では、どのようにしているのか?

 

 

 

池内タオルは、自社で使う電力を全て風力発電所に依頼しています。

でも、電力供給の実際は地元の電力会社から供給されています。

 

しかし、風力発電にかかる余分なコストを余分に払うことで、

風力発電の電力と見なされているというわけです。

 

単純な仕組みですが、「風で織るタオル」は、

このような画期的なブランド化に成功しました。

 

 

池内タオルのような日本のタオル産業は、一時期、斜陽産業と呼ばれ、

1990年代から海外製の安いタオルの輸入が急増し、

タオルの産地今治市でも500社あった繊維業者が130社まで減少し、

生産量もピーク時の5分の1にまで減るという事態になったようです。

 

池内タオルは、年々、販売市場を拡大し、売上を伸ばし続けている優良企業ですが、

その当時は、倒産危機を迎えたことがありました。

 

売上の7割を依存していた

OEM(他社のブランド製品を製造すること)の取引が突如破綻し、

一気に10億円もの負債を抱えてしまったのです。

 

 

「どうやって再建するのか?」

 

池内社長は悩みました。

銀行も巻き込んで緊急会議が開かれたとき、

周りの意見は口を揃えてOEM先を増やしてリスクを分散することでした。

 

そこで、池内社長が導き出した答えは、、、

 

 

 

「OEMはやめる!自社ブランドで勝負しよう!」

ということでした。

 

その当時は、自社ブランドとしての売上は1%しかない状態だったといいますから、

かなり勇気がいる決断だったと思います。

 

そして、民事再生手続きを行ったあと、嬉しいことが起こりました。

それは、、、

 

 

 

池内タオルのファンから

「何枚買ったら助かりますか?」

「池内タオルを応援しています!」

そんなメールがたくさん届いたそうです。

 

池内社長は

「ここでやらないといけない!」

「ここで再生しないといけない!」

と改めて決意し、

ファンからたくさんの勇気と自信をもらいながら再生への道を歩み始めました。

 

 

ここからが、奇跡の再生術です 。

 

 

再生への道の1つ目は、

「デザインは変えないこと」

 

日本で購入されるタオルの7割は贈答品だそうです。

その為、ほとんどのメーカーはデザインを半年ごとに変更するのが一般的となっています。

しかし、池内タオルのデザインはシンプル。

しかも、デザインを変えないことにしました。

 

その理由は、池内タオルのリピーターは47%くらいあり、

「同じ物を作り続けるから、気に入ったら同じ物を揃えてくださいね。」

というお客様へのメッセージだそうです。

このブレない姿勢が、さらなるリピーターを生みました。

 

 

 

再生への道の2つ目は、

「商品コンセプトを極めること」

 

原材料をオーガニックコットンに転換し、

農薬も科学肥料も使わない綿を使用することにしました。

 

さらに、排水にもこだわりました。

総工費5億円の世界最高レベルの排水処理設備を地元7社で設置し、

染色工場から出た排水を全部バクテリアに時間をかけて食べさせて、

きれいな真水にしています。

設備の排水溝には鯉が泳いでおり、安全性を証明しています。

 

 

池内タオルは、

風力発電・オーガニックコットン・排水処理、このような環境への配慮をし、

他のどこにもないタオル作りをしてきました。

 

その結果、繊維製品の安全性を審査する国際機関「エコテックス」からも

乳幼児が口に含んでも安全という最高ランクの評価を得ています。

 

 

 

再生への道の3つ目は、

「商品コンセプトは自ら伝えること」

 

いくら良いタオルだからといって、売れる時代ではありません。

だからこそ、

「最大限の安全と最小限の環境負荷」という

商品コンセプトを語り尽くせる社長自らが営業を行っています。

 

 

池内社長は、このような再生への道を歩み、

2003年民事再生時、700万円に過ぎなかった自社ブランドの売上は、

2010年には4億円にまで伸びるという奇跡の再生を果たしました。

 

 

 

いかがでしたか?

 

 

 

わずか1%だった自社ブランドの売上高にもかかわらず、

「OEMをやめて自社ブランドでやっていく!」

という決断は凄まじい葛藤があったことと思います。

 

私のメンタルコーチングでは、

そのような葛藤があり、悩んでいるクライアント様をサポートしています。

 

コーチングによって物事を整理したり、

本当にやりたいことを発見するエクササイズがあるのですが、

池内社長のようなメンタルをお持ちの方はコーチングを受ける必要はなさそうですね。

 

もしも、あなたに葛藤するような悩みがある場合、どうしていますか?

 

それぞれの案件にメリットとデメリットを整理して、リスクを考えて、

なるべくリスクの少ない方を選択しているのではないでしょうか?

 

 

 

もちろん、その事自体は悪くありませんし、経営上、必要なことでもあります。

しかし、

社長本人にやる気がない、本気になれない、楽しくないのであれば、

それは社員にも伝わり、お客様にも伝わります。

 

 

それぞれの案件を選んだ場合、

どちらがワクワクしますか?

どちらがやる気が出ますか?

 

 

それぞれの案件を選んだ場合の半年後、1年後、3年後、

あなたの会社はどうなっているのかをイメージすることをオススメします。

 

1年後、あなたは何をしていますか?

周りには誰がいますか?

その人はどんな表情をしていますか?

お客様はどんなことを言っていますか?

そのときのあなたは、どんな気持ちですか?

 

いろいろな事を問いかけ、五感で感じるのです。

そこには、潜在的なヒントがたくさん詰まっています。

 

 

 

池内社長は

何を作ったら売れるかではなく、

本当に作りたいものを作ってビジネスを成功させました。

 

「小さくて、すごく資金的には悩ましい会社ではあるけれど、

モノをつくる人間としては最高に楽しい!」

と目を輝かせながら池内社長は話していました。

 

さらに、

「今の10倍の会社をつくっても、

自分の思い通りにならないものを作っていると充実感はないと思う」

とも話しています。

 

あなたは、どちらの選択を望みますか?

 

 

 

あなたがワクワクしたり、楽しめるビジネスを始めるキッカケになれば幸いです。

 

今回も長くなりましたが、最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

 

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